就活は青年海外協力隊!?日本人教師がブータンで体育を作ったストーリー!(太田幸輔さん)

一緒にアーチェリーをしていた仲間たちと。一緒にアーチェリーをしていた仲間たちと。

 

■派遣先はブータン。でも学ぶのは英語?

 

–協力隊に合格したら、早速ブータンに行って、体育教師としての活動開始ですか?

 

いえ、最初は、約3ヶ月の合宿形式の研修があって、その後にブータンに出発でした。

そして、ブータンに着いてからもすぐに活動するわけではなくて、現地でしばらく「生活の準備」や「現地語の学習」などがありました。

 

–なるほど。研修や準備が先にあるのですね。研修はどこでどのような事をしたのですか?

JICAの駒ヶ根青年海外協力隊青年海外協力隊訓練所研修合宿が行われた、JICAの駒ヶ根青年海外協力隊訓練所。

 

青年海外協力隊の研修場所は、何カ所かあるのですが、僕の場合は、長野県の駒ヶ根でした。

研修中は基本的には、「午前中は語学、午後は座学」という感じです。僕の時は座学で、国際法、国際協力、安全対策などについて学びました。

 

–語学研修は、英語ですか?それとも、現地(ブータン)の言葉?

習う言語は派遣される国によって様々でした。

例えば、ネパール語やスワヒリ語のような現地の母国語を学ぶ人もいれば、スペイン語やフランス語などのような母国語ではなく、現地で使える公用語を学ぶ人もいたりです。

 

–では、太田さんはブータン語を学んでいたのですか?

ブータンの母国語はゾンカ語っていうんですけど、僕が研修中に習ったのは英語だけでした(笑)。

実は、ブータンの人ってかなり英語がしゃべれるんですよ。「多分アジアで一番できるんじゃないか?」ってくらい。

 

–という事は、現地でも英語のみ?

 

はい、そういう人も結構いました。

なぜかというと、多くの人はブータンの首都に派遣されるので英語さえできれば、事足りてしまうんですよ。

「任期中の2年間しか使わないゾンカ語」よりも、英語をしっかりとできた方が将来的に得だったりしますし。

ただ、僕は「いや、ブータンにいたらゾンカ語しゃべるべきっしょ!!」って思って、基本的にゾンカ語をしゃべってました(笑)。

 

■隊員たちは、現地の母国語(ゾンカ語)をどうやって学ぶのか?

 

ブータンで星の降った時。ブータンで星の降った時。

 

–ゾンカ語はどちらで学ばれたのですか?

 

前に取材されていた方のガーナの隊員の方の時もそうだったと思うのですが、通常は現地に行ってからのホームステイで現地の言葉を学ぶみたいです。ただ、僕の場合はかなり特殊で。。。

 

–特殊と言うと?

派遣先の街のマーケットの写真ブータン第2の都市パロのウィークエンドマーケット。ちなみに太田さんの派遣先はマーケットはなく、自給自足な生活だったそうです。

 

普通、何ヶ月かホームステイなどをしたりして、じっくりと語学研修を受けて現地の言葉を覚えるのですが、なぜか僕らはその期間が5日間しかなくて。。

ブータンに着いてから、最初の1週間が「銀行口座の開設」や「教育省に訪問したり」など生活の準備で、その後に通常1ヶ月くらいあるはずの語学研修が、なぜかすごい短縮されていたんです。

しかも、2日間は先生の体調不良だったので、実質3日間のみでした。。

 

–なんというアバウトな。。いきなり途上国あるあるですね。。。

はい。。そして、この後がおもしろいんですけど、1週間パロという場所にある農家でファームステイがあったんですね。

家に泊まって牛の世話を一緒にしたり、子どもたちと遊んだりとか。

「学んだゾンカ語を使ってこい!」って感じでそこに送り込まれたんですけど、当時は「いや、学んだって。。。3日間ですけど。。。」って感じでした(汗)。。

 

–厳しいというか、適当ですね。。。ちなみに、ゾンカ語の教材はあったのですか?

女子フットボールチームブータン時代に教えていた女子サッカーチーム。

 

特に教科書はなかったのですが、自分で「ゾンカノート」を作りました。また、これまでの先輩隊員たちで作られた「ゾンカ辞書」的なものもあって。

また、ブータンの言葉を強引に英語表記して、単語などを聞いては片っ端からそのノートに書き込んでいました。

 

–なるほど、かなり根性いりそうですね(汗)。そういえば、太田さんの英語力はどんなものだったのですか?

英語は。。。高校生の時の成績は、10点代、悪いと一桁とか、そんなレベルでした。。

「ダイナソー(Dinosaurs)」の発音を「ディノサウルス」と言っちゃうくらいの英語力です(笑)。。

 

–えっ。。でも、聞いた話によると、青年海外協力隊って英語のテストあるんですよね?大学で勉強したとか?

はい、英語のテストはありました。ただ、応募時は全くできなかったわけではなく、すごくブロークンなのですが、「会話はできた」という状態でした。

というのも、大学で必死に勉強したわけでは全然なくて。もともと「人と話す」のがすごく好きなので、外国人と会話して身につけた感じです。

 

–「使って」身につけたのですね。これは旅行か留学で?

ブータンの友人たちと任地の学校の先生たちと「王族っぽく写真を撮ろう!」と撮った写真。

 

いえ、「日本で」です(笑) 。

僕の地元が浅草で、外国人向けのゲストハウスが多くて。そういう所に行って、一緒に東京を観光したりする事で英語を使いながら覚えました。

大学を卒業してからも、半年間ほど空白の期間がありましたので、その時もゲストハウスに入り浸って英語を覚えました。

 

–なるほど。「人好きな性格」を活かした英語学習ですね。「いきなり外国人に話しかけるのはハードルが高い」という人でも外国人向けにガイドをしている団体に入って英語力を上げるとかもよさそうですね。

ブータンの大自然ブータンの大自然。

 

はい、正しい英語が身に付くかどうかはわからないのですが、個人的には「海外に行かなくても、日本で1000円くらいあれば外国人と話す機会ってすごくあるんだなぁ」と感じました。

 

→【次ページ3/4】「いよいよ、体育教師として活動開始!」のはずが、ブータンには体育がない?

 

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榎本 晋作
28歳の時にワーキングホリデーでイギリスに。ロンドンでは留学エージェントの立ち上げを経験。在英中に立ち上げた自身のブログは日本ブログ村PV(アクセス)ランキング1位。帰国後『イギリス・ワーホリ留学ガイドブック』を電子書籍にて出版し、Amazon海外留学対策ランキング1位を獲得。高3時点での英語の偏差値は32。(今でも苦手です。)