費用は50万円!?23歳で憧れのオーストラリアワーホリに!(井上ななみさん)
|■オーストラリアのファームジョブは、どうやって見つけるの?
友達たちとパーティー中の様子
–その後は、シドニーを離れてファームジョブに行かれたのですよね。基本的な事なのですが、ファームジョブってなんですか?
ファームジョブは農業とか工場に働きに行ったりする仕事です。フルーツを収穫したり、工場だったらトマトを仕分けしたりとかします。
私はぶどう畑で働いてたのですが、ぶどうのクルーニングと言って「ぶどうの周りについてる葉っぱをとる作業」をしたり、ピッキングして箱詰めしてというように、本当に泥まみれでした。
–よくワーホリに行く人がファームジョブをした話を聞くのですが、それはなぜなのですか?
ななみさんが働いていたぶどう畑
まず1つ目の理由は、セカンドビザ(ワーホリを1年延長できるビザ)だと思います。
私の時の話で、今はどうかわからないのですが、3ヶ月間ファームジョブをするとオーナーにサインがもらえて、申請する時にオーストラリアの大使館にそれを出すと、セカンドビザがもらえるんですよ。
–なるほど、オーストラリアのワーホリって2年目もできるのですね!
はい、サインをもらえるかどうかが大事なのですが、ビザが降りれば2年目もできるそうです。
–他には、何か理由はあるのですか?
単純にお給料がいいんですよ。私の場合は、クルーニングではあまりもらえなかったのですが、ピッキングは結構お金がよかったです。
3房(ふさ)入れたら1箱になって、それで5ドルもらえて。「ぽん、ぽん、ぽん!はい5ドル!」みたいな感じでした(笑)
–なるほど、作業早い人なら、相当いけそうですね!
はい、私の場合は、週10万円くらいの給料がもらえて、家賃が120ドル(約12,000円)程度でしたので、1週間で7〜8万円くらい貯金できました。
ファームジョブに行く前は、全財産3万だった私にとって、これはだいぶありがたかったです。
–全財産3万円!それ、よく大丈夫でしたね(汗)
いや、本当にギリギリでした。。カナーボンに移動するのに、飛行機やバス代もかかったので、実質ほぼ0円くらいまでいってしまって。仕事が見つかる前提で行ったのですが、ヒヤヒヤでした。
飛行機に荷物も追加料金が取られないように、10キロオーバーしないために服やその他の物を捨てて、最低限のものだけ持って行きました。
–いやぁ、サバイバルですね(汗)家は住み込みで家賃を払っていたのですか?
いえ、私が住んでいたのはバッパー(バックパッカー)でした。バッパーに住んでるとそこのオーナーが、ファームの人と知り合いで仕事を紹介してもらえたりするんですよ。
バッパーとは:ユースホステルに似たタイプの宿泊施設で、安く住めるという事で人気。
–おぉ、それ結構いいですね!では、ななみさんも仕事は紹介で見つけたのですか?
バックパッカーのフロントにて。ファームジョブをもらうために、並んでいる様子
いや、私の場合は、バッパーの紹介ではありませんでした。最終的には見つかったのですが、一波乱ありまして。。
もともと、この仕事を紹介してくれた男の子が働いていたぶどう畑で働こうと思っていたのですが、「今人いらないから」って言われてしまって。。
–お金ギリギリなのに、計算外な事起こってますね。。
はい、すごく焦りました(汗)その後に結局、ぶどう畑の人がクビになったみたいで働ける事になったんですけど、その間は他のファームジョブ先を探すのに必死でした。
–他のファームジョブはどうやって探したのですか?
実はもう1つ「直接オーナーに交渉する」という方法があるんです。
–なるほど、言われてみれば、それは一番手っ取り早そうな方法ですね。
はい、畑で「Are you owner?(あなたはオーナーさんですか?)」というように質問をして「私はここで仕事をしたいんだ」って伝えて電話番号を渡すんですよ。
それで、後日「まだ仕事探してるかなぁ?」って向こうから電話がかかってくる感じでした。
–あっ、その頃には英語で電話できるようになってたんですね!
友達たちと海沿いで
はい、片言で、文法もめちゃくちゃだったんですけど「話せる勇気とちょっとした単語力」はその頃にはついていたので、電話もなんとかなりました。
後、ファームに行った後に感じたのですが「田舎の方が英語力が伸びる」と思います。バッパーの人も外国人が多いですし、シティに比べて、日本人があまりいないので英語を使う機会は必然的により多くなると感じました。
■ファームジョブの一日の過ごし方は?
ファームジョブ中にぶどう畑で。
–ファームジョブの一日ってどういうスケジュールなのですか?
朝はめちゃくちゃ早くて、4時に起きて、5時に仕事が始まるんですよ。その後、12時まで働きます。
–めっちゃ早いですね!12時より後は?
その後は自由時間です。ですので、友達と海で飲んだり遊んだりとかも自由でした。
–眠いのさえ耐えられれば、午後はすごく楽しそうですね。
カナーボンの海の写真。バッパーの目の前が海だったそうです。
そうです、もう最高でした!
昼間のすごくいい時期は目の前にイルカとかウミガメいたり、夜は海に箱ワイン持って行って、みんなで飲んで、10時には寝てるみたいな1日でした。
–日本の都会ではなかなか体験できなさそうな生活ですね〜。他に、何か大変な事はありましたか?
朝4時に起きるのも辛かったのですが、やはり日差しが大変でした。
–強いのですか?
はい。ファームジョブで、ぶどうの他にスイカ畑の仕事もやった事があって。
その時に、すごく重いスイカをカートに乗せてたのですが、その時に炎天下にさらされて大変でした。汗とか尋常じゃない量が出て、熱中症にもなって本当に大変でした。。
–立ってるだけで辛そうですね日焼けは大丈夫でしたか?
宿泊していたバッパーの写真。
実は持って行ってなかったんです。紫外線の強い時に外にずっといたので、肌が真っ黒になってしまって。。
–なるほど、これからファームジョブに行く人は日焼け止めは必須ですね。
日焼けしたななみさん
はい、後、化粧品とかも肌に合わなかったり、値段も高かったりするので、日本から持って行った方がいいと思います。
もちろん、安いのもあるんですけど、やはり私は日本の化粧品の方が向こうよりクオリティ高いと思いました。
■行ってよかった事一番は「人との出会い」だと感じます。
語学学校の友達たちと
–それでファームジョブが終わってすぐに帰国されたのですか?
すぐではないのですが、1ヶ月ほどシドニーに戻り、タスマニアという島に行ってから帰国しました。
–思い切ってオーストラリアに行ってみてどう思います?
オーストラリアに行った事はすごくよかったです!今から思うと「居心地がよかった」と感じます。
–なるほど、そう感じられたのはなぜだと思われますか?
一番は「人との出会い」だと思います。英語は最低限使えるようになり、行く前と比べて今は「海外にも普通に行ける」と思えるのですが、やはり私にとって、一番かけがえがないのは、「オーストラリアで色んな人に出会えた事」でした。
–おぉ、なるほど!でも、やっぱ、「人との出会い」は実際に行ってみないとなかなか体験できない事ですよね。
はい、ですよね!オーストラリアに行って、「若くて知らないところに飛び込む」というのはすごく大事な事だと感じました。勢いがあって、失うものがないうちにチャレンジのしどきだと思うので。
そういう意味では、私も「10代のうちに海外に行っておけばよかった!」と思ったりします。ですので、今の10代の人には臆せずどんどん海外にチャレンジしてもらいたいです!
–確かに!ただ、23歳で社会人になってから費用50万円で海外に飛び出したななみさんもすごいですよね!これからも、次のチャレンジ期待してますね!