私の人生を豊かにしてくれたスウェーデンでの交換留学(堀田有里さん)

大学の友達たちと

 

■スウェーデンの大学の授業は英語?

 

–「英語を使いたい」というのが留学の目的だったと思うのですが、スウェーデンの大学の授業って英語なのですか?

はい、留学生が受ける授業は全部英語で用意されていました。スウェーデン人が普通に受けるコースはスウェーデン語ですので、スウェーデン語ができる人は、スウェーデン人に混じって授業を受ける事もできたりします。

 

–英語のなまりはどうでした?

それがスウェーデン人の英語っておもしろくて。若い世代の人は、結構アメリカ訛りの英語なんですけど、割と年配の教授たちはどちらかっていうとイギリス寄りの英語の人が多くて

 

–えっ、なんでまたそんな事が??

 

話を聞いてみるとスウェーデン人はテレビやネットとかで英語を学ぶみたいなんですね。なので若い世代はアメリカのエンターテイメントの影響を強く受けているので、そういう傾向があるそうです。

 

–なるほど、ドラゴンボール見て、日本語を学ぶ外国人のような感じですね。

そうそうそう。逆に年配の人は「イギリスに留学してました!」という人のほうが多いのでイギリス英語らしいです。

 

–クラスメイトは外国人でしたか?

クラスメイトとでかけた時の写真

 

はい。一番多かったのは、ドイツ人で、その次が、フランス人、スペイン人という感じでした。ヨーロッパ人がすごく多かったです。

 

–クラスに日本人はいませんでしたか?日本人いない環境って留学生的には結構大事だと思うのですが。

クラスメイトと学校にて

 

日本人は、私の大学からは3人、他の大学も含めると合計7人ほどいました。ですが、クラスが被る事はなかったので日本語をあまり使う事はあまりなく、それがすごくよかったです。7人ともスウェーデン語の授業でちょっと会うくらいで、それ以外は専攻も分かれていたので。

 

–ちなみに授業って日本の大学みたいに自分が取りたいものを取る感じなのですか?

 

はい、自分の興味ある授業を取れました。交換留学なので、現地で取得した授業と同じ内容の授業が母校にあれば、単位を移行することができました。

 

–あっ、そうか!交換留学だから、日本の大学の単位になるのですね!ちなみに同じテーマの授業がないとどうなるのですか?

その場合は単位にはなりませんでした。ただ、私は、既に卒業までに必要な単位を取り終えていたので、自分の興味ある授業を取っていました。

 

■五感で学ぶ参加型のスウェーデンの教育!

キャンパスでクラスメイトと

 

–授業ってどんな授業を取っていました?

スウェーデン社会、福祉の授業をメインに取っていたのですが、その他にドラマコミュニケーションという授業があってそれ日本では受けたことのない授業スタイルでおもしろかったです。

 

–ドラマコミュニケーションとは??

ひとことで言うと、即興(そっきょう)を通して、コミュニケーションの手法を学ぶ授業です。

台本とかは特に用意されていないんですけど、先生から配役を言われて3分から5分くらいのドラマのワンシーンをみんなでやりました。台本がないので、自分に与えられた配役で、ジェスチャーやセリフを考えたりしてコミュニケーション力を学ぶ授業です。

あっ、後、その授業のアイスブレイクがおもしろくて!

 

–どんな事をしたのですか?

クラスの半分の生徒が、全員目をつぶって背の順に並ぶという単純なものなんですけど、これが結構大変で。

 

–えっと、目をつぶって、背の順に並ぶのですよね。そんな微妙な身長差わからない気がするのですが。。

学校の友達とパーティーにて

 

はい、なので肩をたたいてジェスチャーしたり、相手の頭を自分で触ってくらべてみたりとかしてたりするんです

これ、もう必死で、何が起こっているかわからないじゃないですか。なので、もう1つのグループがヒントを出して、もう1つのグループに伝える感じでした。

後は、この授業の屋外でチームビルディングを学ぶ日帰り合宿もありました。それは、屋外で課題を与えられてチームメイトたちとそれを解決するものなんですけど、これも結構、頭と体を使う感じで。何より、それまでと比較にならないほど、チームワークが養われました。

 

–五感で学ぶ的な?

はい、教科書は一応あるんですけど、ほとんど使わずに参加・体験型でチームビルディングを学ぶ授業でした。

 

–今までの話、普通に聞いていましたが、そういえば全部英語だったのですよね?その辺大丈夫でしたか?

私は、留学前に英語の特訓はしていたので、大丈夫だったんですけど、やはり中東系とかイタリア人の英語とかリスニングはそれなりに苦労しました。ただ、単語とかは、ネイティブ英語ではない分、簡単なので、その辺はスウェーデン留学のメリットかもしれません。

デメリットとしては、英語ネイティブの国ではないので、ネイティブ独特の言い回しや表現などを学ぶ機会がほぼないことですね。日本で英語を学び始めて、実践的に使いたいという人には、厳しすぎず、とても適していると思います。

 

–なるほど、自分の伝えたい事を伝えるのは結構難しいと思うのですが、その点は大丈夫でしたか?

 

スピーキングに関しては、「難しい単語を使うのはやめて、簡単な単語でしゃべろう。」と開き直った時に気が楽になり、伝えるべき事が伝わるようになりました。やはり、私たちはネイティブスピーカーではないので、シンプルな単語に伝えようという姿勢が大事だと思います。

 

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榎本 晋作
28歳の時にワーキングホリデーでイギリスに。ロンドンでは留学エージェントの立ち上げを経験。在英中に立ち上げた自身のブログは日本ブログ村PV(アクセス)ランキング1位。帰国後『イギリス・ワーホリ留学ガイドブック』を電子書籍にて出版し、Amazon海外留学対策ランキング1位を獲得。高3時点での英語の偏差値は32。(今でも苦手です。)