25歳女子、転職前にカナダでワーホリ!英語環境の仕事で、帰国後キャリアアップ!(三浦かすみさん)
|仕事中のかすみさん。
■「お前の英語力で働けると思うな。真面目に英語勉強してこい!」。苦難の末、英語環境の仕事をゲット!
–では、次は仕事について聞かせてください!向こうではどのようなお仕事を?
バンクーバーの街並。
バンクーバーでは、9ヶ月間働いていたのですが、主に3つの仕事をしてました。簡単に説明すると、
1〜6月:お寿司屋さん
2〜7月:JuGO Juice(スムージー屋)
7〜8月:焼き鳥屋
という感じです。
–この3つは英語環境?
はい、お寿司とスムージー屋は外国人スタッフで、お客さんも外国人な完全英語環境でした。
そして、3つ目の焼き鳥屋も、日本人スタッフではあったのですが、お客さんは外国人でしたので、仕事は英語です。
–おっ、という事は基本的には英語で仕事していたんですね!
はい、仕事探しには結構苦労してしまったのですが、念願の英語環境です!
–ちなみに、カナダで仕事ってどうやって探すのですか?
ワーホリの場合、仕事探しは、インターネットの掲示板サイトで探すのがオーソドックスだと思います。
私の場合は、日本人向けの「JPカナダ」と現地の人向けの「クレイグスリスト(craigslist)」と2つのサイトを使いました。
–かすみさんは、どのサイトで仕事を見つけたのですか?
私の場合、スムージー屋さんは、クレイグリストで見つけました。
「JPカナダ」も使ったのですが、やはり、「現地の日本人向けサイト」なので、「日本人向けに出している求人」が多くて。。
私は、とにかく、「外国人の中で英語を使って働ける環境の仕事」を見つけたかったので、少し大変でしたが、「現地の外国人が求人を出しているサイト」をがんばって使ってみました。
ただ、最後の焼き鳥屋の仕事は、別の理由があってJPカナダで見つけたお店でした。ここは私の帰国前の事情と関連してくれるので、あとでお話しますね。
–はい、よろしくお願いします!ちなみに、一つ目の英語環境だったお寿司屋もクレイグリストだったのですか?
バンクーバーで人気のスムージー屋「JUGO JUICE」。
あっ、これはクレイグリストではなく、自分で街で歩きながら、履歴書を落として見つけました。
–履歴書を落とす??
わかりにくいですよね(汗)。直接、「お店の人に履歴書を渡す方法」の事です。
自分で街の中で気に入ったお店に突撃して、「今、人を雇ってますか?」って店員さんに聞くんです。
「これ、私のレジュメ(履歴書)なのでもらってください。興味あれば電話してね。」という風に。
–それ、だいぶ勇気ありますね(汗)。アクティブなかすみさんだからできた技ですか?
いえいえ、結構一般的みたいで、他のワーホリで来てた人もやってましたので、私だけの特別な技じゃないと思いますよ(笑)。
–なるほど、意外にやってる人多いんですね!でも、断られるとだいぶ凹みそうな気も。。
確かに、ちょっと心は折れました。。
現地のパブやレストランとかに突撃してたんですけど、「お前の英語力で働けると思うな。真面目に英語勉強してこい。」と言う感じで、玉砕を繰り返していくのがきつかったです。。。
–うわ、そこまで言わなくてもいいのに。。。
カナダの街並。
ですよね(涙)。でも、私の場合、出発前に決めたように、どうしても「日本人のいない英語環境」で働きたかったので、「ここで負けてる場合ではない!」という感じで必死でした。
そんな何度も断られて、結構やばくなった時期に偶然入った、日本食レストランが最初のお寿司屋さんだったんです。
–でも、お寿司屋さんというと、日本人スタッフがいそうなのですが、そんな事はないのですか?
日本人経営の所は、日本人スタッフもいて会話が日本語になってしまうかもしれないのですが、私の働いていた所は、韓国人経営だったんです。
ですので、スタッフは、私以外、全員韓国人でした。
–なるほど。確かに日本食屋と言っても、日本人経営とは限らないのですね。
そうなんですよ!私も、お店に入った時にそれに気づいたんです!
それで、お店に入って、履歴書を渡したんですけど、その場で採用してもらえる事になって、次の週から働ける事になりました。
–すごいガッツですね!でも、お寿司屋なら日本人が採用されるのはわかるんですけど、1ヶ月後に現地のスムージー屋に採用されたって事は、この頃には、やっぱ英語がすごいできたのですか?
いや、英語力がすごかったというよりは、ここはチェーン店でしたので、条件重視のお店だったんです。
例えば、「どれくらいシフトに入れるか?」とか、「今までどれくらい接客の経験があるか?」のような。
私の場合は、入れる日数が多かったのと、日本にいた頃もホテルで働いていたり、学生時代のバイトも居酒屋の接客だったりしたのがよかったんだと思います。
一応、最低限の英語力は面接で試されて、少し苦戦はしたんですけど、これは語学学校を卒業した時のレベルでなんとかなるものでした。
–なるほど!確かに言われてみれば、日本のチェーン店も、どのくらいシフトに入れるとかが重視されますもんね!
■仕事で使う英語を学んだのは、あの人気Youtubeチャンネル!
船から見たバンクーバーの景色。
–先ほど、「仕事の方が英語力が上がった」とおっしゃってたんですけど、仕事内容はどのようなものだったのですか?
仕事内容はそれぞれ、
寿司屋:ホールスタッフ
JuGO Juice:スムージーの販売
焼き鳥屋:ホールスタッフ
でした。
–なるほど、全部、お客さんに対して英語を使う仕事だったんですね。
バンクーバーで行なわれている「ノーパンツスカイトレインイベント」中。電車の中で突然ズボンを脱ぎだす様子にとてもびっくりされたそうです。
はい。そして、私が働き始めたのは、1月の寒い時期で、観光シーズンではなかったので、現地在住の人が多くて英語には苦戦させられてばかりでした(汗)。
最後の焼き鳥屋以外は、日本人客は全然来ませんでしたし、完全に「現地での英語環境」です。
–英語で接客なんて、すぐにできるものですか?
働いていたお寿司屋のメニュー。
やはり、初めての英語での仕事でしたので、最初は試行錯誤でした。
「これ、通じるかなぁ」とか思って使ってみたら「あれ、意外と通じないぞ。。」という感じで。
–ですよね、そもそも、何が”正しい接客英語”かも難しい気もしますし。。「わさび抜いてくれ!」とか。
はい、最初の1週間はトレーニングをしてくれるスタッフがいたのですが、その後はずっと私1人だったんです。
小さい店だったので、1人で「注文を取って、お客さんに持って行き、最後のお会計」までやる必要があって大変でした。
–自分1人だと、何が正しい英語かわからなくなりそうですね。。
かすみさんお気に入りのカナダ料理。ターキーのグレイビーソース掛け。
そうなんですよ。ですので、私の場合はネットを使って調べました。
ググってみると、意外に接客英語は色々と出てきてくれるんです。
なので、私はそこで、オーダーや会計など一通りの接客英語を調べて、それを実際にお客さんに使ってみて、”通じるもの”と”通じないもの”を選別したりしてました。
–なるほど!接客英語って、調べると出てくるもんなんですね!
Youtubeチャンネル「バイリンガール」の接客英語の動画。
はい、「もしかしたら、この表現いけるかも!」っていうのがいっぱい見つかるので、これをメモっておくんです。
私はよくYoutubeの「バイリンガール」というチャンネルで勉強してました。
「バイリンガール」をやってる、ユーチューバーのちか先生がバンクーバーから飛行機で3時間ほどで到着するシアトルの出身なので、英語が似ているんです!
–なるほど、ググるだけでなくてYoutubeも使えるんですね!
はい、発音とかも勉強できるので、すごくよかったです。
ちなみに、さっきのわさびの話なんですけど、どちらかというと「わさび足してくれ!」の方が多かったです(笑)。“Extra Wsabi(追加わさび)”って言うんですけど。
ただ、お客さんも、カナディアンの他、アラブ系やフィリピン系など様々なので、聞き取りの方は大変だったんですけど(汗)。
■ビジネス街のお店は、英語力アップの大チャンス!?
スムージー屋で朝のメニューの仕込みをしているときの様子。
–そっか、向こうではさび抜きはあまりないんですね(笑)。聞き取りと言えば、スムージー屋さんは大丈夫だったんですか?
最終的には大丈夫だったんですけど、スムージー屋はお寿司屋さんよりかなり大変で、めちゃくちゃ苦戦しました(汗)。
–そんなに英語が違うのですか?
いや、英語の違いというより、めちゃくちゃ忙しかったんですよ。
駅前のビジネスビルの中にあるお店だったんですけど、とにかく、急いでるサラリーマンが多くて。。日本の駅ナカの売店とかを想像すると近いかもしれません。
–なるほど、高速イングリッシュでしゃべってくる?
一緒に働いていた同僚と。
はい、お寿司屋さんのオーダーだと、ゆっくりできますし、相手も「まぁ、アジア人だからしょうがないか。」みたいな感じで思ってくれて、聞き直しとかしても何とかなるんです。
でも、スムージー屋さんだと、そういうゆるさはないので、とにかく早くて、最初は何度も「あっ、今、聞き取れなかった。。。」なんて事ばかりで、何度も聞き返してしまいました。。
–大変そうですね、それ(汗)。聞き取れなかったりすると、お客さんに怒られそう。。
そうなんですよ。
例えば、品切れの商品があって、「なんで、品切れなの?」って聞かれてるんですけど、理由を説明しても、「ちょっと、何言ってるかわかんないから、帰るわ。」みたいな事あったりして。。
–それ、めちゃメンタルやられそうですね。。
住んでいたシェアハウスのキッチン。
いやいや、でも、仕事自体は、そんなに大変ではなかったですし、仕事探しの時みたいに「お前の英語力で働けると思うな!」みたいな事は言われるわけではないので、あの時ほど、心は折れませんでした(笑)。
–なるほど!確かに「仕事見つからなかったらどうしよう。。」みたいな不安はなさそうですよね!
それで、結局、この英語で苦労する状態は解消されたのですか?
はい、仕事に慣れてくると、だんだん英語にも慣れてきて、問題なくできるようになって、お客さんにも聞き返す事はなくなっていきました。
やはり、回数をこなしていくうちに、耳が慣れていったのが大きかったのだと思います。
–やはり、英語って”慣れ”が本当に大事なんですね。「語学学校よりも仕事の方が英語力が伸びた」と感じられた理由って何かありましたか?
スムージー屋で一緒に働いていた同僚と。
う〜ん、やはり大きな違いは”環境”だったと思います。
語学学校の先生は、「”英語を母国語としてない人”たちに、英語を教える」のが仕事なので 、私が多少間違っても、優しく聞いてくれたり、分かりやすい英語で話しかけてくれました。
でも、仕事の時のお客さんは、決してそういう気持ちでは来てくれなかったです。
中には、「聞き取りにくい英語」や、「先生に伝わった英語表現でも、お客さんには伝わらない」という事がたくさんありましたので。
そこにあったのは「現地の英語」だったのだと思います。あと、英語に触れる回数も尋常ではなかったですし。
–なるほど、つまり「本番の英語」という感じですね!
ちなみに差し支えなければでいいんですけど、物価が高そうなカナダで、仕事だけで生活費は賄えましたか?
はい、全然余裕でしたよ。
私の場合、お給料が、お寿司屋さんが月400〜500カナダドル(約35,000〜43,000円)で、スムージー屋さんが月600〜700カナダドル(約50,000〜60,000円)くらいだったんですよ。
これにお寿司屋さんの方は、お客さんからのチップも1日40ドルくらいもらえて、それを加えると、だいたい、月1,800〜2,200ドル(約155,000〜190,000円)くらいになりました。
※1カナダドル:約85円換算
–そんな細かくありがとうございます(汗)。でも、物価が高いと支出が多そうなのですが。。。
生活費で一番かかる家賃なんですけど、私の場合、これを節約できて550ドルで済んだのが大きかったです。
ただ、少しいい所にあるシェアハウスに住んでも、800ドルくらいでいけたと思います。
あくまで私の感覚なのですが、バンクーバーの場合、旅行ではなく住むなら、「1ヶ月1,000ドルくらいあれば、暮らしていく事ができる。」と感じました。
–なるほど!であれば、まずは、その金額以上の給料がもらえる仕事を見つけられれば生きられそうですね!
■仕事探しは、ビザの残り期間に注意!
帰国前のニューヨーク旅行中。
–3つ目の焼き鳥屋は日本人環境?
はい、お客さんは現地人だったのですが、スタッフは日本人でした。
–ここは”スタッフも外国人の英語環境”でなくてもよかったのですか?
働いていた焼き鳥屋さんにて。
この時は、もうビザの残り期間が2ヶ月でしたので、英語環境のところは雇ってくれるところも少なくて。。
勤めていたお寿司屋さんが閉店になったタイミングだったんですけど、帰国前に他の国を周ってから帰りたかったので、その資金を得るために、短期で働ける場所を探していたんです。
–そうか、ワーホリビザが残り期間が短いと、雇ってもらいにくいんですね!
はい、現地の仕事を探すのであれば、残り期間は長ければ長いほど有利だと思います。
私も最初の仕事探しをし始めたタイミングでは、9ヶ月残っていたのも採用されたポイントだったのかもしれません。
–なるほど!確かに雇う側からすると、ビザの残り期間って気になりますよね。例えば、残りビザが残り半年くらいだと、厳しいでしょうか?
アイスランド旅行中。
あくまで、私の感覚なのですが、ビザが残り半年だと雇ってもらえる所は結構限られてしまうと思います。
例えば、「かなり人手が足りないところ」や「繁忙期前だから、短期でもほしい!」という所なら話は別だと思うんですけど。
ただ、私の友達で、「英語環境のカフェに2ヶ月だけ短期で働けた!」という子もいましたので、「残り半年では、英語環境で働くのは不可能」という事ではなかったと思います。
–ちなみに、帰国前には、英語での仕事は余裕になっていたのですか?
余裕というか、そんなに苦労はしないようになれました。
というのも、お店が変わっても”接客英語”ってそんなに変わらないんですよ。
他の日本人スタッフの子は、カナダに来て2,3ヶ月くらいの子が多かったんですけど、私の英語を聞いて「なんで、そんなに喋れるの!?」という感じだったみたいです。
それまで、現地人の環境にいたので、「自分が、そんなにしゃべれるようになっている」という事に気づかなかったのですが、この時に、初めて自分の成長を感じる事ができました。
→【4/4】帰国後の就職活動!ワーホリ経験を活かしてキャリアアップ!