「初めての一人旅で経験した衝撃から学生時代のワーホリ、ワークキャンプ…社会人生活を経て青年海外協力隊へ」(炭しおりさん)

炭しおりさん

青年海外協力隊としてケニアで2年間活動されていた炭しおりさん

 

■今回、取材させていただいた留学Person

 

留学体験談インタビューマガジン留学Person。

今回、取材させていただいた留学Personは、青年海外協力隊としてケニアで2年間活動された炭しおりさん(以下しおりさん)。

大学2年生の時ミャンマーで貧しい子どもたちがいることを知り、国際人になるためには英語を習得しようと大学3年生を終えてからカナダ(バンクーバー)へ約1年間のワーホリへ。

更に大学4年生の時にタンザニアで2週間、学校建設のプロジェクトに参加し、社会人生活を4年経て青年海外協力隊としてケニアで2年間活動されました。帰国した現在は開発コンサルの仕事に就き、途上国の役に立ちたいと奮闘しているしおりさんです。

 

「学生の頃に海外に触れ、途上国で暮らす貧しい人々の力になりたいと思っていました。でも、実際社会人になると余裕がなくなって…。アフリカに行こうと思っていたこともすっかり忘れて仕事に打ち込んでいましたが、ある時をきっかけに青年海外協力隊でアフリカへ戻ること決断しました。」というしおりさん。

 

大学時代の一人旅から社会人生活を経て青年海外協力隊で活躍されたしおりさんのストーリーを紹介します。

 

■私も海外へ一人で行ってみよう!

 

しおりさん、よろしくお願いいたします。

よろしくお願いします。

 

しおりさんは今までどこの国に行ったことがあるのですか?

ミャンマーでの一人旅、タイやインドなどのアジアから、カナダ、フランスなどの欧米、そして、ケニア、ザンビアなどのアフリカなど、19カ国ほど行きました。

 

たくさんの大陸の国に行っているのですね。もともと海外が好きなのですか?

一人で旅したミャンマーで、異文化に触れる楽しみを知りました。大学二年生の夏休みのことです。

 

ミャンマー!?どうしてミャンマーだったのですか?

友達がカナダのトロントに一人旅に行くと言っていて、「かっこいいなあ、じゃあ私もどこか行きたいな、やったことのないことをやってみたいな」と思ったのがきっかけです。

周りがあまり行ったことのない国へ行ってみたいなと思いながら行先を検討していたのですが、「ミャンマーに日本語教師をしに行きませんか?」というチラシを学校の構内で偶然見つけて、直感でいいなと思い、申し込みました。初めての一人旅で不安もあったので、宿も提供してもらえるインターンシッププログラムに魅力を感じたのです。

 

■初海外で日本とは違う世界があることを知りました。

 

一人での海外はどうでしたか?

私がインターンとして通った学校はミャンマーの中でも裕福な子どもたちが通う学校だったのですが、一歩外に出たらストリートチルドレンがたくさんいました。その光景を見てギャップを感じたのが印象的です。すごくおこがましいけど、「もし自分が力になれるのならより恵まれない子どもたちの役にたちたいな」と思って帰ってきました。

 

国際協力に興味を持ち出したのですね。次にどんな行動をとったのですか?

ミャンマーから帰国してから「ボランティア」とか「海外ワークキャンプ」を調べていると、「英語は必須ではないけどできた方が活動の幅が広がるよ」と多くの人に言われて「英語環境に身を置いてみたいな」と思うようになりました。そこで、留学をする金銭的余裕はないけど、ワーホリならできると思い、カナダのバンクーバーへ行くことにしました。

ワーホリ先のカナダで。

 

なるほど。英語が大切だと知りワーホリに行ったのですね。

はい。バンクーバーでは滞在して5か月目くらいからカフェで働いていました。大学3年生を終えてからです。

 

■アフリカへ行って現実を見てみたい。

 

ワーホリに行って帰ってくるとまたどこか海外に行きたくなりそうですね。

カナダから帰国したら、まずは就職活動をしました。就活が終わった大学4年生の夏休み、「もうすぐ終わる学生生活、何かやり残したことはないかなあ」と考えていたら「そうだ、もともとカナダへワーホリに行ったのもアフリカに行きたいと思っていたからだった」と思い出してアフリカに行こうと調べ出しました。

 

タンザニアへ

 

就活も落ち着いて、今度はアフリカ!?どうしてアフリカに行こうと思っていたのですか?

その時は「貧しい人々がいる場所=アフリカ」というイメージがありました。それでアフリカに行ってみようと思い、学校建設のワークキャンプに参加しました。

 

どうやって参加するワークキャンプを調べたのですか?

「アフリカ ボランティア」とインターネットで検索してみて「NICE」という国内外でボランティア活動をしてワークキャンプ事業などを行うNGO団体を見つけ、そこからまずはアフリカへ短期間行ってみようとタンザニアで開かれた2週間のワークキャンプに参加しました。

 

NICE

日本国際ワークキャンプセンター『NICE』のHPより:  http://www.nice1.gr.jp/

 

タンザニアに行ってみてどうでしたか?

行ってみたらアフリカのイメージが180度変わりました。

それまではエイズ、薬、貧困などネガティブなイメージしかなかったのですが、アフリカの人びとのより自然に近い暮らし方、陽が昇ったら働いて、陽が沈むと家族で団欒していて。

 

なんかここにいる人みんな幸せなんじゃないかな。今までアフリカに対して注目していたことと、違う面に注目すべきだなと思うようになりました。思いやりとか支え合い、笑顔です。

タンザニアで活動

 

学校建設に行ったけれど、現地の人々にお世話になって、エネルギーをもらって帰ってきて、、、いつか恩返ししたいなあとアフリカに戻ってこようと思っていました。

でも実際社会人になったら毎日が忙しくてアフリカのこともすっかり忘れていたのですけどね。(笑)

 

 

え!?こんなに海外が好きになって、感化されたアフリカのことも社会人になって忘れてしまっていたのですか!?青年海外協力隊に行こうと思ったのはどんなきっかけがあったのでしょうか?

 

→【次ページ2/3】何も知らなさすぎる。あと40年もあるサラリーマン人生の途中でまた海外へ。

 

 
 
嶋谷梨沙
フリーランスライター。大学3年生の春にオーストラリア(ケアンズ)で3週間の語学留学。その後、休学して1年間のカナダへ2回目の留学。以降、ケニアやカンボジアなどの国で様々な活動を行う。キーワードは「ロハス」「マラソン」「ソーシャル」。2016年1月よりハネムーンマラソンに出発し、マラソン世界一周達成。